明朝末期を舞台にした武侠小説の、素敵に上質な荒唐無稽を賞翫しつつ。次の記事こそ、『シャーリー』第2巻を御供に来臨戴いた(あ、“ライフワーク”繋がりで)、『AWAY -アウェイ-』第1巻を話頭に!と目論んでたんですが。
“高校生”繋がりで『銀の匙 Silver Spoon』第12巻&『咲 -Saki-』第13巻と一緒に、ゆるゆる入手した『それでも町は廻っている』第13巻。その第104話「暗黒卓球少女」に、ガツン!!! と強烈な想定外の一撃を、お見舞いされちゃいまして。
ウッカリすると底抜けのお人好し、さもなくば畏れを知らぬ増上慢、と誤解されかねない位、然したる根拠もないのに自己肯定感が高い性分。ゆえに生来、他人様を嫉ましく思う事は、滅多に無いヤツなのに(あ、歩鳥じゃなく私が)。
この話には俄然、燃え上がりましたよ!
「どーして描けちゃうのっ?!! こんなスゴイ話がっ!!!」
てな、不遜なる嫉妬の炎がメラメラと!
でも、次の瞬間には……ずっとず〜っと長い間、胸の裡に溢れかえっていながらも、何だかよく判らないままで、どうにも掴み所が無かった“滾り”が、形有るモノ=誰もが読める漫画として顕現し、人の世をより良き方向へ導く様を目撃出来た、歓喜の怒濤に昇華されちゃいましたけどね〜(あ、“昇華→消火”繋がりでw)
更に言えば、『それ町』への“愛が試される”一話でもあったり。
斯く言う私も、最後のページで伏線回収に気付いたものの。「えっ?! アレって何巻?! 何話だったっけ?!!」となり、「くっそ〜っ!読んだ時には『どういう回収されるか超絶楽しみ〜(デュフフ)』とか思ってたクセに思い出せん!!! (ウガーッ)」と素直に降参。
ええ、ネットで検索させて戴きましたよ!私なんぞより遙かに深い“愛”をお持ちの皆様に、敬意を込めておすがりしました!にしても、単行本で4巻分・歳月にして3年1ヶ月後の“回収”は、小母ちゃんには誠に厳しい試練でしたが(ゼーハー)
そんな次第で、不遜なる嫉妬の炎を燃やしたり己の不甲斐なさに打ち震えたり歓喜の怒濤に身を委ねたりしつつ。
月野うさぎ嬢や木之本桜嬢や鹿目まどか嬢も体現していた、底の知れない包容力と無敵の向日性こそが、嵐山歩鳥嬢の魅力であり“武器”であり。
木野まこと嬢や大道寺知世嬢や巴マミ嬢と同じく、主人公を見守る針原春江嬢の心優しい眼差しこそが、『それ町』の通奏低音たる善性であり。
変身出来なくても魔法が使えなくても世界を救わなくても
人の世をより良き方向へ導く物語は、確かに描けるのだ!
と、男子高校生の果てしないバカバカしさ&女子高校生の愛すべき傍若無人振りで、読者を呵々大笑させた挙げ句、不意打ちのように実証して見せた“語る力”こそが、作者・石黒正数氏のなんとも掴み所が無い天賦の才なんだよね、きっと……と再認識させて戴きました『それ町』第13巻、超絶オススメです!!!
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