2015年10月29日木曜日

美味しい食べ物・ 正しい人々

ブログ『発達障害な僕たちから』のヒロさんに、ご多用を押して丁寧なコメント返しを戴きました。文中で『あの、マンガ届けられましたよ』と言及して下さったのは……

先月末、名古屋へ赴いた際、サポートセンター名古屋の事務所までお邪魔して、一階受付でご対応下さったスタッフ様に言づけさせて戴いた、とある自主制作マンガのこと。

その本へ添えたお手紙、若干の改稿・補足を加えて再掲しておきます。

***

ヒロさん、大統領さん、
俊介さん、大野さん、名無しさん、

そしてブログには登場していないけれど、
青木先生はじめサポートスタッフの方々が
この本を読んで戴きたいと判断なさった皆さん、

いつも大変お世話になっております、ヒルマです。

この度、ご紹介致します『Artiste アルティスト』という作品は、
「さもえど太郎」というペンネームを名乗ってらっしゃる女性が
“自主出版”したマンガです。

商業作品ではないため、一般には市販されていません。
今年8月に東京で開催された展示即売会「コミティア」で発行・頒布、
現在は、アリスブックスで委託通販なさってます。

また、第1話第2話は、ウェブでも公開されています。
#作品の閲覧には、pixivアカウントが必要です。

***

主人公の名前は、ジルベール・ブランシャール。
フランスはパリの有名レストランで皿洗いをしている、27歳の青年です。

第1話を読んで戴くと、彼がどんな人物なのか判ってくるのですが……
少しだけ種明かしをすると、どうやらジルベールも『五感に凸凹がある』
みたいなんです。

でも、作者の「さもえど太郎」さんは、
発達障碍に、特段の興味を持っておられるご様子でもなく
キレイな風景とか…美味しい食べ物とか…正しい人々とか…
そういうのだけで構成されてる漫画を描いて癒やされよう
という動機で、この物語を構想しはじめたそうです。

なぜ『五感に凸凹がある』主人公の漫画を描くと癒やされるの???

皆さんにとっては、そこが大いに疑問かもしれませんけど……

『五感に凸凹がある』ゆえに、アッチへぶつかったりコッチでつまずいたり。

普通じゃない人生を歩んでいる、ジルベールのような“特性”を持つ人たちこそ
「正しい人々」だと考え「描いて癒やされ」こうして本を出版しちゃうほど、
愛おしく大切に思っている女性が、現にいらっしゃるんですよ、世の中には。

しかもこの作品、昨年8月にpixivで公開された第1話が、現在では
閲覧数 約14万回・ブックマーク数 約1万4千件を数える大人気!!!

それほどたくさんの読者の皆さんも、『Artiste アルティスト』に登場する
ジルベールやマルコを、大いに好ましく愛らしく感じてらっしゃるわけです。

***

じゃあ「さもえど太郎」さんは、一体どこで・どうやって
『五感に凸凹がある』人たちの特性をこんなにも深く精緻に識り、
細密かつ魅力的な登場人物として、描き出すことが出来たのか?

巻末に参考資料として記載された数々の映画が

『五感に凸凹がある』人たちこそ、
キレイな風景や美味しい食べ物と同じく
疲れた心を癒やす「正しい」存在なのだ

と、彼女に気付かせてくれたみたいです。

以前、青木先生が、恋愛を学ぶため映画を“教材”にするお話を、
ブログで綴ってらっしゃいましたが。

「さもえど太郎」さんが創作した物語の“教材”になった
『五感に凸凹がある』人たちが活躍する映像作品も、
併せてご参照戴けますと幸甚です。

最後になりましたが、サポートセンター名古屋に集う全ての皆様へ……

感覚と認知の凸凹があっても、当事者さん各々の最善を尽くせば
困難を背負って猶、社会に貢献できると実証して下さっている旨
心底より尊敬と感謝の意を捧げます。

2015年9月吉日

0 件のコメント:

コメントを投稿