2014年4月10日木曜日

今、ふたたびのオカルト

「なぜだっ!誰も録画予約していないなら、どうして、こんな映像がっ!」
(ホントは、スルーしたいとこやけど。それはそれで、面倒になりそやな……)

サッサと片を付けるべく、“上田っぽい”ボケに、まじツッコミを入れてやる。
「こないだのNスペに割り振ったコード、まんま流用しただけと、ちゃうの?」

冷淡な返しに、ノリ悪いなぁと溜息混じりでボヤく、拙宅のAV担当者はさておき。

超絶見事な“オカルト好きホイホイ”だった「超常現象 科学者たちの挑戦」の
コードを、「幻解!超常ファイル」にそのまま再利用。家族の誰も知らぬ間に
「File-01 私は宇宙人に誘拐された!?」が録画されている!

……という素敵な“超常現象”を演出して下さるとは。
先の拙文では、番組編成に対する妄想深読みなぞ、試みておりましたけど。

BSプレミアムで放映してた「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー」
総合テレビへ進出させるに当たり、“天下のNスペ”枠を前座番組に使ってしまう!

という、大胆不敵な番組プロモーション戦略だったなんて。
なかなかの策士であらしゃりますなぁ。さすがは、NHK広報局(違)

てなわけで『NHKならではの超常現象ガチンコ検証番組!』との自画自讃にも、
素直に期待出来ちゃう番組が、嬉しい事に再来しました。“番組情報”によれば、
『一部未公開映像を加え、新たに再構成』との事で、唯の再放送ではないそうな。

BSで御覧になってた皆様も、毎週土曜の夜10時30分は、NHK総合をチェケラ!

《以下、「File-01 私は宇宙人に誘拐された!?」のネタバレ御注意!》


初回のテーマはエイリアン・アブダクション。宇宙人に誘拐&宇宙船へ拉致され、
人体実験等を施された後、記憶を消去した上で帰される、っていう例のアレです。

エリア51”とか“メン・イン・ブラック”とか、宇宙人絡みの陰謀説が愛好されてる
合衆国では、特に事例報告が多いそうで。体験者たちの証言集会やアブダクション
専門の“研究者”まで……という件に、学研の科学と学習を定期購読してた世代は、
思わず「ををっ!」と滾ってみちゃったりw

多くのケースで、

①就寝中、ふと目覚めると、意識はハッキリしているのに、身体を動かせない。

②寝室に宇宙人が侵入・徐々に近寄って来る様を目撃し、強い恐怖に襲われるも、
 その後の記憶は曖昧に。

③不安に駆られ、催眠療法を受けた結果、アブダクション体験の記憶を思い出す。

という過程を辿っている事から、

①②=日本でもお馴染みの“金縛り”に酷似。医学的には睡眠麻痺と呼ばれる状態。
   完全には覚醒していないため、寝室内の記憶が鮮明な夢となって“見える”
   一方、幻覚が生じたり、強い恐怖を感じたりする。

③=催眠によって、上記で体験した睡眠麻痺と非常に類似した状況下に置かれ、
  夢や幻覚が『偽りの記憶』として上書きされてしまう。

と解題。Nスペの「超常現象 科学者たちの挑戦」でも、幼児が突然、前世を
語り始める”生まれ変わり”の多くは、幼児期健忘からエピソード記憶が発達する
までに、3歳前後で形成されがちな『偽りの記憶』が正体、と解説してましたな。

その際、紹介されてたヴァージニア大学医学部知覚研究室では、確かに
『自発的に前世の記憶を思い出したお子様の御両親へ』と題した“助言”で、

“We do not recommend that children undergo past-life regression hypnosis.”
(お子様に前世回帰催眠を受けさせる事は、推奨致しません

と明記してます。どうやら彼の国では、催眠療法が一般に浸透してるらしく、別途
催眠回帰への懸念』なるページも設けてあったり。つまり、人間の認知・記憶
ってのは、如何に当てにならぬイイ加減なモノか、って事ですよね〜。

それを重々承知の上、果敢にも「それってオカルト?」と眉を顰められるような
テーマに、自身の感情・思考・行動全てを明晰に客観・制御するメタ認知能を
駆使して、キッチリバッチリ自然科学者として挑戦している、各国研究者の御活躍……

似而非ではない“ホンモノ”を見極める眼を、自然科学に馴染みが薄い皆様にも、
楽しく養って戴くべく、“天下のNHK総合”で、ガンガン放映しちゃって下さい! 
期待してます!

【告知:ご指摘あった件、2014/04/08に『O嬢の物語』へ追記・補足しました。
 本日の記事と併せて、御覧戴けますと幸甚です】


0 件のコメント:

コメントを投稿