11日の日曜は、「母の日」でしたね。
と言っても特別な事は、な〜んにもしないのですが。精々、娘が初めて描いてくれた(てか、保育園で描かされたw)「おかあさん、ありがとう」の絵……額装に見立てた色画用紙の台紙に、焼き鶏と枝豆が描かれてたっけ……と、懐かしむ程度。
あ、いたんですよ〜。拙宅にも、“うつくしきもの”が。
すっかりデカくなって、生意気ばかり言う、小憎らしいヤツになっちゃいましたけど。たとえ友達が、お花やらリボンやらケーキやら、可愛いらしいものを描いてても、「ウチの母、好物は焼き鶏と枝豆ですが、なにか?」てな調子は健在です。
あとは毎年恒例の、「母親指標~お母さんにやさしい国ランキング~ (Mother’s Index)」を一応、チェック。
個人的には、ボチボチ“お母さん”も卒業だなぁ(てか、早く卒業させてw)と思ってますが、一人産んでみた子も偶々、“産む性”で。彼女も将来、“お母さん”になる可能性があるわけだし。
もちろん“小さきもの”マニアとしても、無関心にはなれません。
総合ランキングを概観すると……
フィンランド・ノルウェイ・スウェーデンの北欧3ヶ国が上位を占めてます。
あ、この指標は『1)妊産婦死亡の生涯リスク、2)5歳未満児の死亡率、3)公教育の在籍年数、4)国民1人あたりの所得、5)女性議員の割合、 の5つの指標を基に、保健・栄養、教育、経済、政治への女性参加を総合的に勘案して算出』されてますんで。
人口密度の低さゆえに、高度な福祉国家&女性の社会進出を、徹底推進してきた彼の国々が、上位常連なのは誠に道理。
で、我が国は『一昨年に続き、今年も順位を1つ下げて32位』、そして『先進7カ国(G7)の中でも最下位』なわけです。上記『5つの指標』の1)〜4)については、上位の国々に何ら引けを取らない筈なんですが、5)すなわち『政治への女性参加』がホント低レベルで、足を引っ張っているらしい。
調査したNGOの解説に拠れば、『女性の政治への参加の指標となる女性議員の割合が昨年の11.3%よりも更に少ない10.8%』で、『フィンランドの42.5%から大きな開きがあるだけでなく、最下位ソマリアの13.8%よりも低い数字』だそうで。
女性議員の割合は、あくまでも算出の指標に過ぎないけれど。現に、妊娠・子育て真っ最中の“お母さん”達が実感してる、この国の『お母さんにやさしくない度』を、如実に象徴してますよねぇ。
妊娠・子育てを取り巻く制度は、小手先の改正を繰り返しつつ、ジリジリ改善はしてますが。何より“産んでもらった性”である筈の男性、特に政治・経済の実権を握ってる層は、大多数が未だに女性の事を、“産ませる性”、“育てさせる性”として見てますから。
主婦が家に籠もって出産・育児に専念してた時代と、本質的に変わってないし。
ちなみに私自身は、31位だったアメリカ合衆国で、出産しました。つまり彼の国も、『先進7カ国(G7)の中でも最下位』を日本と争ってるわけで。あちらは貧富の差が大きく、公的福祉がお粗末であるがゆえ、『5つの指標』の1)〜4)が宜しくないのだと拝察。
実際の経験から言っても、妊娠・出産は健康保険適用だったものの、無痛分娩が基本かつ正常分娩なら24時間で退院(翌年、48時間に延長)。8週間の産後休暇中、給与は全額支給だったけれど、公的保育は低収入家庭が対象で、事実上、利用不可。なので幼稚園に入学するまでは、ベビーシッター頼み、てな調子。
私自身はお陰様で、産前・産後とも健康上の問題が無かったため、予定日前日(金曜)まで通常勤務。親孝行な事に、その週末の日曜深夜、陣痛が始まってくれまして。月曜未明に入院→月曜午後に分娩→火曜午後に退院……で、8週間後の火曜から職場に戻ると。結果的に産前休暇(制度上は無かったので、普通の休暇と同じ扱い)を取らずに済み、極めてスマートな(?)出産スケジュールでした。
自助努力を厳しく迫る、“自由の国”らしい状況でしたな〜。
でも、妊婦・子連れに対する眼差しは、年齢・性別を問わず温かでしたよ〜。見知らぬ人でも、居合わせたら絶対、声を掛けてくれたし。路線バスで元ヒッピーて感じの爺さんが、赤ん坊あやしてくれた時は、ちょっと引きましたけどw
“移民の国”でもあるから、その地で生まれた子どもは、国の将来を担ってくれる国民、って意識なんだなぁと実感。
数少ない女性議員の一人を、これ見よがしに、少子化対策担当大臣に任命するのも、結構ですが。
「妊娠してますが、なにか?」
「子育てしてますが、なにか?」
なんて、身構えること一切無しに。どんな女性でも自らの希望するまま、“産む性”として生きられる世の中に、したいですよね。
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