2014年11月6日木曜日

創造者と消費者の狭間で

昨春以来、とあるWEB漫画の二次小説書かせて戴いている経緯は、当ブログでも何度か話頭にしたが。先日、全く思いも寄らぬ、と言うより、至極不本意な出来事に行き当たり、些かならず憮然としている。

とある読者様から、『あなたを原作者様だと勘違いしてました』とメッセージを戴いたのだ。個々の作品に逐一「二次創作」タグを付け、作品を公開している SNSアカウントのプロフィールでも「二次小説」「二次書き」と連呼しているのに。 何故『勘違い』をされてしまったのか……

まさか、原作者様の“自演”だと思われていた?

というのは、さすがに妄想深読みが過ぎる邪推、かつ自惚れが過ぎる僭越だろう。単に、無邪気な誤解と考え、念のためプロフィールに、原作が自主制作漫画なので一応の許可を頂戴した上での二次創作だが、原作者様が主催なさっているWEBとは独立した運営である旨、注意書きを加えた。

にしても、不愉快な気持ちは、燻り続けている。

その矛先が向いているのは、無論、微笑ましくも粗忽な勘違いをなさった読者様ではなく。そのような誤解も招き得る、と事前に想定できなかった自分自身に、腹が立つ。まぁ元実験研究者には毎度お馴染みの、メタな自己ツッコミですがw

そもそも、二次小説を書かせて戴きたい!と思い立ったのは、原作の素晴らしさ、そして原作者様の“描く力”と“語る力”を賛美したいが為。ならば感想をお送りすれば充分なのだが、それだけじゃあ芸が無い、と字書きの業が疼いてしまった次第。

有り難くも頂戴した“萌え”を燃料に
世界観・登場人物を拝借して縦横に

この原作でなければ創造し得ない物語として、胸の裡に滾る存念を二次小説に綴る至福は、何物にも代え難かったけれど。『微笑ましくも粗忽な勘違い』をしていたのは私で、恐るべき不遜を働いてしまったのでは?という疑懼が湧き上がる。

……でも、原作者様は鷹揚に笑って……きっと、赦して下さっちゃうんですよ。

そんな安定の潔さも、天然自然なドラマツルギーも。創造者としての“覚悟”の座り具合が、痺れるほどにカッコイイ御方だからこそ。単に無邪気な読者として、彼女が物語った作品を、蒙昧に消費するだけでは忍びない!と滾ってしまうんですがw

この“狭間”でアンビヴァレンスを味わわせて戴くのも、悪くなかったけれど。
“覚悟”を据える準備も、頂戴した“萌え”を燃料に、企てていきたいものです。


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