2018年12月16日日曜日

拝啓、“発達障害な僕たち”さま

いつも拙文へのご愛顧を賜っておりますサポートセンターのブログ『発達障害な僕たちから』へは、綴り手の皆様へ宛ててGoogle+の拙ポストを介し2016年の6月下旬からは時々7月上旬からは原則として更新の度コメントを寄せさせて戴いて参りました。

さりながら消費者向けGoogle+が来年8月で廃止されるとの報を受け、暫定的に今後の寄稿はBloggerへ移転してみることにします。ひとまず新設した「コメント」というラベルで記事を一覧できますが、ご不便の点がございましたらご遠慮なくお知らせ下さい。

***

2018-12-16
失敗した僕たちが再び
社会復帰するために絶対に必要なもの。ヒロ

集団行動の練習をするとか、毎日何キロ走らせるとか、またはビジネスマナーの練習ということで、電話の応対や面接の練習をするとか、多くはそんなプログラムが多いのではないでしょうか。
もちろんサポートセンターもそれらについては、必要だと思っています。毎日、プールやジムで体力の回復を図っていますし、基本的な社会スキルの習得も重点を置いています。でも、遊ぶことを重要視しているその背景には、自分の殻を突き破ることを願ってのことからなんです。 
言い換えれば、モチベーションをあげることです。
毎日、ダイビングを続けること。(毎日、潜り続けることは健康を害してしまいますので、毎日は潜ってはいません。講義やダイビングショップのお手伝いをしたりとかです。) 
テニスやサーフィンを頑張ってやること。  ダンスを先生について学ぶことなどなど。  ボランティアを一生懸命すること。 
遊んでいるようで、実は真剣なんです。 
支援している人たちの多くは、最後まで一生懸命やりきったという経験がありません。ですから、色々なプログラムをやらせてみて、その中から、好きだというもの、得意だというものにフォーカスをしていきます。
毎日、やり続ける事で、一年も経てば、彼らの顔つきは格段に変わっています。
***

そうです、そうです! 
『再び社会復帰するために絶対に必要』あるいは、ひきこもるほか術が無いなどと追い詰めてしまわぬため『絶対に必要なもの』は、当事者さんご自身が『最後まで一生懸命やりきったと』実感できる経験、すなわち失敗体験から成長体験への昇華なんです!

最悪なのは、成功のみを要求し失敗を厳しく糾弾する文化である旨は、言うに及ばず。失敗を一応は容赦しつつ成功による補塡を『失敗体験<成功体験』なぞという公式で要求する文化も、当事者さんの『最後まで一生懸命やりきった』実感ではなく親御さんや専門家の「上から目線」な主観を優先しておられる点で、根本的な勘違いをなさっているのではないか……と私は考えています。

たぶん親御さんからすれば、お子さんが『自分の殻を突き破ることを願って』例えば大学進学を奨励なさった「つもり」なのでしょう。しかしその進路選びは本当に、当事者自身が『最後まで一生懸命やりきったと』実感できる『好きだというもの、得意だというものにフォーカス』していたのか……「上から目線」な主観を一旦離れた俯瞰で、今ふたたびお考え直し戴けますと幸甚です。

【拙ブログの関連記事】「ひきこもらせない文化」

0 件のコメント:

コメントを投稿