2018年12月19日水曜日

自己理解に徹せばチートは不要

消費者向けGoogle+が来年8月で廃止されるとの報を受け、いつも拙文へのご愛顧を賜っておりますサポートセンターのブログ『発達障害な僕たちから』へのコメント寄稿は、今後暫定的にBloggerへ移転してみます。ひとまず新設した「コメント」というラベルで記事を一覧できますが、ご不便の点がございましたらご遠慮なくお知らせ下さい。

また過去2年半分の拙ポストにつきましては、ブログ『発達障害な僕たちから』でご引用戴いた文章を中心に、重要と思われる論考を少しずつBloggerで再録していこうと考えています。こちらの対策も、ご意見・ご要望がございましたら是非お申し付け下さい。

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2018-12-19
自分の力で稼いでいけるようになりたい。ヒロ

サポートステーションの記事を読んで、突然昔の記憶が蘇り、青木さんに その人のことを聞きなおして書いたのです。 
その人は、ITの専門学校に入学したのが30才過ぎでした。
名前をケンさん(仮名)とします。 
ケンさんは、高校中退後にひきこもり、青木さんが訪問して支援につながったのが27歳。それから、3年間の支援を受けて、アルバイトにつけるまでになりました。 
アルバイトも順調に行っていた時に、オーナー店長さんが病気になられて、店を閉じてしまいました。青木さんにすすめられて行った「ハローワーク」で、自分の置かれている現実を知りました。 
そして、青木さんと話す中で、ITの専門学校に行くことを決めたのです。 
支援をしている3年間、サポートセンターでは、毎日違うことをやっていました。何が向いているかは、実際に色々とやってみてわかるものです。 
パソコンを触ることに抵抗はなく、すぐにエクセルなどをマスターしていたのです。そんな下地がありましたので、ITの専門学校を勧めたのです。
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なるほど、なるほど……
ヒロさんは最初に『勝手に想像』『全てフィクション』と但し書きしておられましたが、実際は『昨日の記事にはモデルが』おいでだったのですね。拝読した際、私が唐突な展開だと違和感を持ってしまった所以は、スギさんよりずっと以前に支援を受けた「ケンさん」の経緯を、そのまま継ぎ足したノンフィクションだった所為でしょう。

当時はヒロさんを励ますためケンさんがかけて下さった言葉も『耳を右から左に通り過ぎていった』ということは、ケンさんが支援を受け始めたのは少なくとも10年近く昔ではないかと拝察。発達障害当事者(の一部)にIT系の仕事が向いているという件を初めて著したのは、当事者研究の世界的パイオニアであるテンプル・グランディン博士だったと思いますが、その書籍の日本語版が『アスペルガー症候群・高機能自閉症の人のハローワーク』という邦題で刊行されたのも、そう言えば10年前の2008年のことでした。

従って、後にIT系の専門職で大成なさったケンさんが「なぜか当初の支援で、飲食店の調理バイトを斡旋された」のも、青木先生が『何度もなんども、専門学校に下見をしに行った』結果ようやく『ケンさんと同じような生徒が多い』旨にお気づきになり『ITの専門学校を勧めた』のも、10年以上昔の話なら不自然な展開ではなかったわけです。

まぁ一番肝心なのは、稼いでいける『自分の力』つまり他人様がお金を支払って下さるほど優れた職能の、萌芽を見落とさぬため当事者さんが自己理解へ到れるまで徹底的に『毎日違うことを』『実際に色々とやってみて』、大らかに平らかにフリーハンドを育む環境こそ理想だということ。当事者さんご自身が『色々と考え』た覚悟を以て、『大きな決断を』下せるまでに成長体験を重ねれば、チート設定は不要なんでしょうね。

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