先日来、フィリピンからの拙ブログご閲覧がピタリと止み、代わりに日本でアクセスを頂戴していることから、ご盛況の気配が伺えます。青木先生は無論のこと、きっとヒロさんも東大さんも、名古屋で親御さんとの面談に尽力なさっておられるのでしょう。
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2019-02-17
発達障害の子どもに経験を!! 東大
『「ため息ついてはダメですよ。 自分で自分の気持ちを下げてはダメです。あなたは昨日より確実に成長してますでしょ。」
と あまり日本語が うまくないスタッフが 話します。
「成長していますか?」「もちろん。」「どこらへんが成長していますか。」
「レストランで会計をする。 タクシーを呼び止める。 今まで なんどかチャレンジしたけれど、あまり うまくいかなかったんじゃないですか。 今回は運転者さんに、1度聞き直されたけれど、通じて私たちは家に帰れます。」
「こんなの 当たり前のことでしょ。できて当たり前。」
「そうですよ。当たり前のことが できなかったあなたが 2つ出来るようになった。 毎日続けていけば、3年間で あなたは社会に もどれるんですよ。」
「ほんとうに?」「はい、ほんとうです。」
「社会に戻れるって。」「僕は今 ひきこもっていない。」「僕は あの部屋にいるんじゃなくて、今 外国に来て生活しているんだ。すごいことだよ。」
狭いタクシーの中で、50代男さんが独りごとを呟きます。今日も一日が過ぎていきます。』
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『そうするものなんだ と教えてくれたので わかったのです。
「経験していないことは できない。」これ、僕たちのような人には鉄則です。
だから東大さんが言うように「経験、経験、経験を こどもに与えてくださいな。」なんですよ。
ほんと、僕たちのような子どもには、特別に時間をかけて、経験を与えてくださいな。
「大変だな。」はい、その通り 大変な子どもです。
「手間がかかるし、お金もかかる。」はい、その通りです。
でも、小さい時から、同じ年齢の子どもより、より多くの上質な経験をさせますと、僕や東大さんのようにはなりませんので、お母さん、頑張って子どもさんに経験を与えてあげてくださいな。
僕たちからの お願いです。』
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と言うわけで、頼りになるピンチヒッターMr.Joeが再登場! 拙宅では、俊介さんと同じく娘に相通ずるお人柄を、しばしば自家製療育の参考とさせて戴いて参りました。遂に彼女が大学卒業後の進路を自ら決断した今週、改めて心底より御礼申し上げます。
就学前に発達の遅れが告知された旨をむしろ幸甚と受け止め、『小さい時から』娘自身の興味関心に沿って『特別に時間をかけ』『同じ年齢の子どもより、より多くの上質な経験を』積ませることに励んできた我が家でしたが、いよいよ最高学府を卒業した後に就労へ移行していくための自家製支援は、具体的な方策を立案しかねておりました。
以前より青木先生やあつこ先生の記事で、大学生活へ適応させるための知恵はご教示戴いておりましたものの、失敗を大目に見てもらえる学生のうちは事無きを得ても、いきなり成功を当然のように要求される日本で社会人デビュウさせるのは、娘にとって至難の業だろうと予想されました。一旦サポートセンターから完全に離れ、実店舗で研修を積んでおられたMr.Joeのご様子は、学ばせて戴くところが非常に大きかった所以です。
発達の凸凹を指摘されたお子さんを対象に、公私様々な療育が巷に溢れるようになった昨今、幼い我が子の未来を案ずる親御さん方は、選択肢の多さに迷妄しておられる模様。その10年前に自家製療育を試行錯誤するほか術が無かったからこそ到れた、子どもが大人になってなお成長を続けていける人格を育む経験こそ最善最上の療育、という俯瞰を娘の自立を支えつつ徐々に社会へ還元させて戴く頃合いか、と愚考しております。
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