昨年夏には「みんなと同じ」ペースで大学から卒業見込のお墨付きを頂戴できましたが、ニッチな専門職に一旦就いたあと学資を貯めて留学するという自己投資の覚悟へ娘が到れた旨を幸い、夏休みから年末まで研究調査と論文執筆にガッツリ注力していました。
えぇっ?! さすがに4回生の夏には就活を始めさせなきゃマズいんじゃ?と思った親御さんがたには、僭越な物言い不躾ながらその附和雷同こそ「就活がうまく進まない」原因。「みんなと同じ」教育課程で積める「普通」の経験を通過させただけでは、いかに優秀な学業成績を修めていようと人間としての不備不足を抱えたまま長じてしまうのが、定型の枠を大きく外れたPolymorphous Developments=多様性発達者なのです。
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2019-01-28
機械人間が血の通った人間になっていく。Mr.Joe
『圧倒的な経験不足です。その経験不足を今、補っているのです。
嘆いている時間は私には ないのです。が、本当に女性との関わり方が わからないのです。スタッフから色々と指摘されて、「あああ、そうなのか!!」と新鮮に驚く日々です。
スタッフさんとは擬似デートをします。現場で教えてもらうのが1番身につくそうです。
「Joe!! 女性をおいて、どんどん歩いて行ってはダメでしょ。いつも女性の歩く速さに合わせなさい。」
「Joe、はずかしがらない!! 相手の鼻の上あたりを見て話しなさい。」
私は これが1番苦手でして、どうしても相手の目を見てしまうのです。そうしますと、強烈に照れてしまうのです。
照れが続くと、逆に目線を外すことができなくなってしまい。気を失いそうになります。
または体を右、左と くねくねさせて しまいます。「Joe、体をくねくねさせない!! それはゲイの人たちに よく見られる仕草だから、誤解されるよ。」
そう言えば、スタッフから こう聞かれました。「Joeは男性を好きになったことが ありますか? 化粧に関心があるとか?」
「いやいや、僕は女性だけしか興味ありませんよ。」とは答えておきました。どちらの性なのか悩んでいる人も いるみたいですね。僕も そのように見られていたわけです。
ほとんうに色々なことが あるんだなと おもいましたね。
でも新しくわかったことが増えて、知らなかったことが減っていくというのは、とてもいいもんですよ。スタッフとのレクチャーは とても楽しいんですよ。
なんだか機械人間が少しづつ、血の通った人間になっていくような気がします。』
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「みんなと同じ」なら就活に勤しむべき3回生の秋学期から4回生の秋学期まで、拙宅の娘を研究調査と論文執筆へドップリ注力させた所以は、卒業研究の内容が彼女の多様性に沿って誂えた「特別な」人格支援プログラムも兼ねていたからです。
特別すぎて身バレの危惧があるため詳細は書けませんが、小学6年の担任だったU先生に開眼させて戴いた社会学への興味関心を活かし、他者と交わりつつデータ収集する参与観察を用いた研究は、『圧倒的な経験不足』ゆえに年齢相応の心を育めなかった『機械人間が少しづつ、血の通った人間になっていく』上で経験を補うのに最適でした。
要はサポートセンターで実践なさっている『教育的な支援』を、数年来勉強させて戴いて参った成果として、娘の高等教育の最終課程へ応用することが出来た次第。お陰様をもちまして、研究論文が完成&4年間での大学卒業が確定するとほぼ同時に、生まれて初めて挑戦した就職面接で全く意想外だった合格を頂戴することさえ、叶いました。
とは言え、人格支援の山場は『社会人になった最初の数年間』でしょう。
大学合格を機に、自分の障碍を客観的に認識し主体的に配慮出来るようになって来た娘ですが、「障害」として行動化せぬよう自己を制御することは未だ完遂が叶っていません。彼女の就職志望先は何処も自宅から遠く離れているので、今まで私が務めていた「メンター(仮)」を娘自身のメタ認知が担えるよう、一層の人格支援が必須なのです。
つい先日も、卒論提出と就職面接のスケジュールが重なったストレスゆえか、娘の表現をそのまま借りれば「奇行」と称すべき大失敗を、行動化させてしまいました。現在 Mr. Joeや「東大さん」こと大野さんが受けておられるような、将来の伴侶を探すための恋愛指南へと極まるまでもうしばらく、彼女への人格支援は継続が必要な模様です。
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