その『励ます力』を繋ぐ御縁に接しつつ私が抱き続けていた疑問は、お子さんがひきこもりへ到り長期に渉って継続してしまうご家庭と、すったもんだがありつつも再び通うべき所へ通い続けられるご家庭を、分かつ決め手は一体なにか?ということです。
ひきこもりのハイリスクを抱える我が娘への対処を学ばせて戴く、との必用も無論ありましたが、そもそもは私自身の好奇心が喚起して止まない疑義。そして当事者さんへの敬意と仁愛が主導するSense of Wonder の俯瞰を広めるにつれ、ひきこもりに陥るか否かを分かつのはお子さんが抱える障害特性の軽重より、むしろお子さんを取り巻いていた育ちの環境=家庭の文化が左右してきた日常である旨、徐々に拝察されて参りました。
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2019年、20年間ひきこもった男の夢 Mr.Joe
『中華料理店での研修は3月いっぱいで終了して、4月には日本に帰り運転免許をとります。5月にはリゾート地で、オープンの準備をします。
今は いかにして、アクティビティの運営を きどうにのせるかで頭が一杯です。
このミッションを もっとオープンにして、たくさんの人たちに応援してもらうのが いいのではないかと思います。色々な人たちが ここを第2の自分の家と思ってくれるような場所にしたいなと思っているんですよ。
このブログを読んでくださっている人たちの中には、「発達障害」とは何も関係がないけれど、ハンディを持った青少年たちが、社会復帰を目指して頑張っている姿を応援してくださる人たちがみえるんです。
世の中には「そんな大きな愛」を持っている人たちが いることに僕は驚きました。僕なんかは自分のことで精一杯です。目の前のミッションをクリアすることで頭が一杯ですね。』
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そんなことをしていたら
ひとりぼっちになっちゃうよ。山田
『少しの間、ブログを書かさせてください。
前回このブログを書いた後、色々とスタッフや青木さんと話をして、色々なことがわかってきました。
ちよっと生きるのが楽になりました。
僕が失敗を書けば、「誰かがホッとするよ。」とスタッフに言われたし、本当にそうなったので、僕はブログを書いてみたいと思いました。
スタッフと話をしながら、スタッフが僕の話をまとめてくれます。それをホワイトボードに書いてくれます。書いてもらうと、とてもわかりやいのでありがたい。
では また明日よろしくお願いします。』
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Mr. Joeが綴って下さった『自信は自分で勝ち取るもの』『何かをやって、それが他人様から認められて、初めて自信となる』という文章で、山田さんは『どう文章を書いていいのか わからない』のに『僕の気持ちを出したい』『書きたいと思ったことがあったから、書こう』という勇気を奮い起こすことが出来ました。
そして、山田さんが『今、小、中のことを思い出しても、頭が変に』なってしまうのを堪え一生懸命に『何十回も書き直し続け』て下さった文章へ、ヒルマ小母ちゃんが寄せさせて戴いたコメント記事は、お蔭様で直近1ヶ月一番の人気投稿となりました。
これこそが『励ます力』を繋ぐ「やり方」なんですよね。
これまでは他者と繋がる「やり方」を知らなかったために、社会と物理的な距離を置く他の生きる術が分からなくなってしまった当事者さんも、これからはご自分と同じ『ような困難さを抱えている人たち』と『励ます力』を繋ぐべく、丁寧に『目の前のミッションをクリアすること』や丹念に『ブログを書き続けること』で、他者を信じ頼みとしながら社会へ呼応する力を着実に確実に育んで行かれることでしょう。
これまではひきこもりのハイリスクを抱える我が娘への対処を、学ばせて戴く一方だった私も、これからは五感や認知に凸凹を抱える我が子を支えねばならない親御さん方と、『励ます力』を繋ぐべく第三の人生の使い途を構想して参りたい存念です。
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